心画会について


 心画会は福島県いわき市で活動する絵画サークルです。指導者はおらず、各自が自由に絵を描くことを楽しんでいます。

 

 月二回の研修会、研修会と言っても、集まって花や野菜などの静物を描くだけですが、中には描かない人もいます。世間話しだけをして帰ることも自由です。

 

 そして、年に一回サークルの展覧会を行います。野外スケッチ、美術館めぐりもあります。

 大切にしていることは、絵を描くことを楽しむ、絵を描くことを通じて楽しく充実した時間を持つということです。そして、活動を通じて人生を楽しみ、豊かにすることが、最も大切だと考えています。

 指導者がいなくて大丈夫ですか、と聞く人もいますが、その時は心画会展での会員の絵を見てくださいと言います。

 そこにその答えがあると思います。


心画会展
心画会展


過去の展覧会のパンフレットなどの資料

心画会45年の歩み

 

心画会会長 吉田勉子

 

 市民教室から始まり、心画会として発足したのは昭和49年1月1日と記録されている。

 泉小学校、植田中学、勿来中学、上遠野中学、平第一中学教諭、植田中学教頭と長く教育界にあった藤田政明を師とし、根本武雄を会長に、かなり熱く情熱を傾けて始まったものと思われる。

 発足後三年目には第一回心画会を開催するが、第七回心画会展時には八年間指導された藤田政明が急逝し、彼の死を惜しむ多くの友人、知人、美術協会に関係する人々の思いで、第七回の展覧会は藤田の遺作展も兼ねて開催された。

 藤田亡き後は、創美会で活躍していた船山一衛に指導を依頼したが、船山は心画会を更に新たに静かな熱風を吹き込み、15年余の長きに渡り指導を惜しまなかった。

 船山は平成8年1月、82歳でその生涯を閉じ、創美会、心画会主催で遺作展が開催された。

 その後は塩田清忠、稲川敏之、天野一夫の各師を迎えて、個性豊かな独自の画風を持つ諸師のもと、時代の波に押されながら、会員もまた個々の個性を強く持つようになり、会員の出入りも多く、会自体が落ち着かなく存亡の危機もあり、講師を乞わず、自力でなんとかしようと心に決めて、会員同志お互いを師に、励み合おう、個性を大切に絵を楽しんで描こうという思いで現在に至っている。

 しかし、こうして先人の記録を改めて開封してみて、胸を打たれ真剣な思いと言葉を伝えたいと思います。

平成30年(2018)10月